Antipyretic

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彼女を寝取ったヤリチン男を雌堕ちさせるまで

http://lune-soft.jp/special/mesudansi/yarichin/

元々「復讐劇」「寝取られ」「愛がない」の要素はどれも大好物なので楽しめるだろうとは思っていたけど、いやもー楽しかったですよ?

男同士のセックスシーンが延々と描かれるんだけど、これは公式によると BL(ボーイズラブ)ではなく BR(ボーイズレイプ)だそうで、そこらへんはプレイしてみてもよくわかる。甘酸っぱい愛情なんてものはなく、ひたすら康太が玲二をレイプして最後にはヤリ捨てるだけ。これがもう最高だった。ジャンル名の通りの「報復ADV」として最初から最後まで貫徹させたところがいい。キャラクタも良かった。真由の酷い女の子っぷりもいいし玲二も可愛かったし、何より康太のゲスい言動や思考回路を眺めるのが楽しすぎた。

『ヤリ雌』の売りはイケメンで喧嘩も強くてモテモテで康太を見下していたはずの玲二が康太に弄ばれて雌堕ちしていくギャップにあるんだろうし、もちろん玲二は可愛かったんだけど、いやまあそのなんというか『裸執事』の智明といい私はどうもこの手のクズ主人公が好きらしい。『ヤリ雌』をやったことではっきり自覚した。思考回路がぶっ飛んでて面白いんだよなあ。だから珍しくエロシーンも全部読んだ。康太の言動が、思考回路がとにかく楽しみで仕方がなかった。というわけで私にとって『ヤリ雌』は、画面には一切登場しない康太という主人公のゲスっぷりを堪能する作品になった。

文章は癖もなく読みやすく、絵も初見ではゴツいな! と思ったけど慣れると可愛く見えてくる不思議な魅力がある。玲二の表情にグッと来ることも多かったな。システムも優秀で、バックログが二種類あったりボタンひとつでギャラリーや回想が全部解放されるようになってたり、あとは抜きゲーブランドなので射精カウントダウンもあったけど、『ヤリ雌』では主人公だけではなく玲二の射精でもカウントダウンが入るのが面白すぎた。おかげで連続でカウントダウンに入るのが常だった。ちなみに選択肢は一切なし。

復讐自体は「写真で脅す」というオーソドックスなものだけど、だからこそ常識人には効果覿面で、寝取ったり康太を見下したりはするもののそれでも常識は持っていた玲二は大人しく従うしかなかったのだと納得もできるし、復讐を決意してからはネジが飛んだのか無茶苦茶なことを要求する康太のヤバさとの対比にもなっていたように思うな。最終的には玲二も康太とのセックスにハマって開き直ってしまうけど、それもまた良し。

しかしこんな美味しいゲームが2000円で買えるとは……。

高梨康太

玲二とノリノリでセックスをしている真由、という決定的な光景を見ても「真由は浮気するような女じゃない」「何もかも玲二が悪い」の一点張りなのが厄介そーだな、と序盤から感じてはいた。康太は「真由が」浮気するような女じゃないと思っているのではなく、「俺の(←これが重要)彼女が」浮気するような女じゃないと思い込んでいるように見えたからなんだけど、その印象は当たっていたらしい。要するに彼はコンプレックスが相当に強いんじゃないのかな。玲二を弄んであれこれ酷いことを強要するのも男としてのプライドをズタズタにされたからだし、男とのセックスに躊躇がないのも復讐のためで、彼が男を好きではないのは本当なんだろうなあ。それでも大嫌いな男を強姦できるくらいに康太はプライドを傷つけられて復讐に燃えていた。だから玲二を犯していても玲二が雌堕ちして康太に夢中になっても、最後まで一切情を抱かない。どれだけ玲二のみっともない姿を見れるか、真由にダメージを与えられるか、それだけしか頭にない。この手のタイプは恐ろしい。でもそんな康太が私には面白い主人公に見えた。復讐が成功したら「その後のことはもう知らね」とばかりにあっさり玲二と真由への興味を失うところも良かった。外道でクズでゲスで人でなしでもー最高。『ヤリ雌』の MVP。

ところで堀川くんは一体何者だ。何気に彼が一番恐ろしい存在のよーな……。

槇島玲二 (CV:一夜愛)

雌堕ちは早かったけど、尺の関係もあるしこれはこれでアリだと思えた。むしろ陥落の速さがまたギャップを生んでいるようで面白かった。いきなりくねくねした玲二の立ち絵が出てきた時は爆笑したもんなあ。そして実は雌堕ち後の玲二のほうが好みだったのが我ながら意外。いつもなら雌堕ち前のほうが好みだと思うんだけどな。好みが変わって来たのか玲二が特別なのか。後者かな。特に可愛かったのがオナニー生配信でのツインテール姿の女装。ダブピがあんなに可愛いものだということを初めて知った。語尾にハートマークを付けて喘ぐのもいいっすね。ああいうのは大好物で、そういう BL ゲームがあってもいいのになあと常々思ってたんだけど『ヤリ雌』でやってくれたので満足した。

中の人も GJ でした。お疲れさまでした。雌堕ち後の声音には笑った。ちなみに玲二は康太が好きなのではなくちんこが好きな人だと思うので、康太に捨てられても新たな男を見つけたらハッピーになれるんじゃないかなと。

篠崎真由 (CV:このえゆずこ)

デフォルトではシルエット表示+ボイス音量最小設定で吹いた。

物語の始まりとなる寝取られシーンがちゃんとあったのは良かった。すぐ終わるかと思いきや長く描写されていたのも美味しい。真由のむちむちした太腿や揉み甲斐のありそうな巨乳もよろしかった。真由は馬鹿で酷い女の子だけどそこも可愛い。しかし元彼に彼氏を寝取られた(しかも完堕ち済み)、と考えると結構壮絶な経験だよなあ……。終盤、康太に犯される玲二を見せつけられた時の諦めの悪さは序盤の康太を思い起こさせて、なんつうかこの二人は似た者同士だったのかなとも思った。