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『ランス03 リーザス陥落』感想

http://www.alicesoft.com/rance03/

久し振りのエロゲ。春に始めたもののパッキャマラード・デンで詰まったように思えて数ヶ月放置してたんだけど、ふと思い立って先日起動したらさくっと行けたのでそのままクリア。中断しておいてなんだけど、かなり面白かった。アリスソフトのことは信頼しているし面白いのはわかってたのだけど、予想外の萌えも得られたのが美味しかった。ちなみにオリジナル版は未プレイ。

戦闘は『01』の進化系。レベルアップによる恩恵は割合少なく、スキルによって戦闘の難易度が変わるのでスキルの入れ替えが重要になってくる。んが、付け替え作業が面倒だったので同じスキルつけっぱで殆ど突破した。おかげで全滅も多かった。エンカウントすると逃げられないしセーブも制限があるし戦闘中にアイテムは使えないから尚更。いちいちキャンプ画面開いて編成画面開いて……とやらされるのはちょっとな。キャラクタによって強さがはっきり分かれるので、スキルを編成する楽しみとかそーゆー要素もあんまりない。ハッスルも完全ランダムで、戦力としては当てにできないキャラクタが役に立たないスキルを背負って飛び込んでくることが多い。だから終盤には仲間は20人以上増えるけど、増えたことで逆に不利になったと感じることも。あーあとはスキルを全部自動で選択できるボタンも欲しかった。……と、こんな感じで戦闘が面倒に感じたのは、シナリオがテンポよく進むだけにもったいなかったよーな。おかげで話は気になるのに戦闘が億劫でなかなか進まないこともあったし、お使いが多いのも元が古い作品だからしゃーないかなとは思いつつもやる気が持続しないこともあった。中断したのはこれもあるか。

システムも結構面倒。セーブやロードをするにもいちいちやり取りが必要で、オートセーブがあるとはいえさすがにこの仕様は古い。レベルアップシステムは、ダンジョン攻略中にレベルアップすることで全回復出来るからまだ良かったけども。ただ、次の目的地などはキャンプ画面やセーブの際のコメントなどで把握できるので、今回一度中断した私にはありがたかった。そいやキャンプ画面がランスに似合わず可愛らしい SD 絵になっていたのは笑った。

絵は文句なし。魚介氏の絵は相変わらず素晴らしい。欲しい時に絵がないことも多かったけど、質は高かったのでまあいいかな的な。それと今回から追加された音声はかなり良かった。私は元々ランスシリーズに音声がつくこと自体は歓迎していたのだけど、発売前にサイトでサンプルボイスを聞いた時にあんまりにもイメージ通りで感動したものな。特にかなみはハマり役だった。あと今回はキャラクタの掛け合いが楽しくて笑いっぱなしだったんだけど、これも音声がついたからこそだとも思うな。ただ、ランスは本能で動く男なのにフツーのイケメンボイスに聞こえてしまい、想像していたものとは違ったので慣れるのに時間がかかった。

シナリオはもー大満足。ギャグがキレッキレでニヤニヤさせてもらったし、キャラクタも多いのに埋もれることなく個性的かつ魅力的な子がすぐに思い浮かぶほど。ランスのキャラクタはそのままに、戦争へと話のスケールが大きくなっていくのもワクワクさせられた。ランスの無謀で大胆な思い付きがすべてプラスに働くご都合主義展開の羅列ではあるが、そのご都合主義が心地いい。そして敵の描写もあったのが嬉しかった。ランスシリーズはエロに力を入れつつ、男キャラも魅力的に描いてくれるのがいい。その男キャラってのが、トーマのような渋いおっさんが多いのがまたよろし。ロゼやロバートといった脇キャラクタも強烈で面白かった。あと私はランスは『6』から入ったので、色んな既知のキャラクタとランスの出会いを知れたことも大きかったな。特にパットンは更正後の姿のほうをよく知っているので、今回の未熟なパットンを見るたびに笑ってしまったんだけどこれはしゃーないよね。ただ魔人組はサテラやアイゼルはともかく、ノスはあまり印象に残っていない。ジルを復活させるために暗躍していたってのも「あ、そう」で終わってしまったし、彼に関してはノス戦で動作がいきなり重くなってしまったことが真っ先に思い出されるあたりがもう。それでも終盤の展開に燃えたのは、アイゼル戦からの勢いとジル戦での展開の熱さによるところが大きい。

なんていうか、ランスシリーズはランスという最初から最後までブレない主人公がいるってのがとてつもなく強いんだなと実感した。もちろん魅力はそれだけではないんだけど、根っこにあるランスのキャラクタがブレないからこそ「面白さ」への信頼が崩れにくい。色々書いたけど、長さも適度にまとまっているし、戦闘など一部のシステムに不満はあるもののそれでも最後には「楽しかった」と思えた。シナリオとキャラクタの勝利。サンキューアリスソフト

ランス (CV:由嘉鈍)

今回、ランスがエロシーンで「ハイパー兵器」と言わずに「ビッグマグナム」だの「ビッグサン」だのと普通の表現しか使わないから序盤は寂しかったんだけど、「ハイパー兵器」という単語が誕生するエピソードが用意されていたのは感動した。すべてはここから始まったのか……ゴゴゴゴゴゴ。ていうかまさか「ハイパー兵器」なんていうアホなワードにこんな重要なきっかけが隠されていたとは思わなかったから、不意打ちを食らったと同時にそれがランスらしくもあって笑った。そしてこの時のシィルとのイベントに限らず、そこかしこにランスがシィルにメロメロなのがわかるシーンが挟まれるのも和んだ。ランスシリーズの運命の女設定はわりとガバガバだけど、なんだかんだでランスはシィルがいないと駄目なんだなと思わされる。

バトルでは魔人戦で必須。魔人はこまめに回復してくる鬱陶しい敵が多かったから尚更ランスを入れてないと厳しい。ただ、ランスアタックがあんまり使えなかったのが残念。CT0 スキルが正義故に。

カオス (CV:高天元忍斎)

ランスとの出会いが見れたのは大きかった。互いに個性的なキャラクタなのに潰し合うこともなく相変わらずいいコンビで、二人のふとしたやり取りがとにかく楽しくて楽しくてもー。

シィル・プライン (CV:高橋さや)

やっぱりランスにとってのメインヒロインはこの子。ランスのキャラクタがブレないから、ランスがなんだかんだでシィルを大事に思っているところもブレない。そこが良い。戦闘ではセルさん加入後は出番がなくなるが、シナリオではメインヒロインとして美味しいところはきちんと持っていく。

見当かなみ (CV:真中海)

ランスに尻に指を突っ込まれた時のやり取りとかスーに憧れられてニヤニヤするところとかメナドがランスに夢中なことを知ってショックを受けるところとか印象に残った場面は数あれど、やはり一番面白かったのはリターンデーモン。くっだらないのにめちゃくちゃ笑った。あのくだらなさが良い。

魔想志津香 (CV:橘まお)

魔想さんはなかなかデレないのが美味しい。が、今回はランスではなくアイゼルとの絡みがメインで、そのアイゼルとの関係が良かった。めっちゃくちゃ萌えた。ランスと魔想さんよりも、アイゼルと魔想さんのほうが私にはツボった。アイゼルが魔想さんに向ける感情がプラトニックな純愛と憧憬なのもいい。それがランスによって卑怯な手で粉々にされてしまうところも含めて、たいへん美味しかった。『03』はこれだけで満足してしまった感すらある。

マリア・カスタード (CV:鶴屋春人)

ランスにとってはやっぱりシィルが一番なのだと突き付けられた時の、ハイパービルでの一瞬のマリアのシーンが印象に残っている。

戦闘面では陣地構築でお世話になりました。チューリップ3号も活躍が多かった。

リア・パラパラ・リーザス (CV:萌花ちょこ)

推しなのにシナリオでも戦闘でも見どころはあんまりなかったしランスとのエロシーンすらないとは思わなかったけど、とりあえず相変わらずの鬼畜女王で安心はした。彼女のランスに対する鬱陶しさは好きだな。そゆところも含めて可愛い。

マリス・アマリリス (CV:加賀ひかる)

唯一の CG が顔の見えないアングルで可哀想なことこの上ない……が、マリス本人はそんなことはまったく気にしてなさそう。リア様がランスに犯されているところを写真に撮っていたことが発覚する場面は笑った。  

レイラ・グレクニー (CV:早乙女綾)

ぶっちゃけ序盤の洗脳されていた時が一番輝いていたよーな気が。良くも悪くも普通の人なのでどうしても目立ちにくい。

ミリ・ヨークス (CV:七ヶ瀬輪)

死病エピソードが多くて切なかった。次では出てこなくなるのかな。オレっ娘はやっぱり苦手なんだけど、この人は両刀でサバサバしてるせいかそんなに気にはならなかった……というか私がだんだん慣れて来たのかもしれない。ところで才能限界が低いのってやっぱ死病のせい? カーナに惚れられていたあたりはさすが。

ミル・ヨークス (CV:御苑生メイ)

ませているけど毎回ランスに軽くいなされるのが可愛い。見た目も好み。戦闘では使う機会がなかった。

セル・セッテントマイ・カリフラジリスティック・パイポシューリンガン・カーチゴルフ (CV:小倉結衣)

うちでのスタメンはランスとリックとセルさんだった。彼女が来てからシィルが編成から外れてしまうのはしゃーない。カオスの件だったりユニコーンの件だったりでシスター故に結構可哀想な目に遭う……ように見えて本人もなんだかんだでノリノリになっていくのは笑った。『10』はまだプレイしてないけど、このまま最後までランスに抱かれない女子であって欲しいな。

フェリス (CV:姫川あいり)

かわいそーな悪魔。ラストはランスから逃れられたと思っているので晴れ晴れとしていたけど、その後を知っている私には泣けた。

戦闘では火力が高いので序盤は頼りになったものの、やっぱり CT の長さが痛いので徐々に出番は減っていった。

スー・プロヴァンス (CV:榊原ゆい)

最初はキバ子系かと思ったんだけど、慣れてくるとキバ子とはまたタイプが違う子だとわかってくる。バレスを「ジジイ」と呼んで慕っているのも可愛いし、スキルも全部仲間の影響を受けたものばかりなのも和む。

リック・アディスン (CV:やじまのぼる)

お馴染みの赤い死神。彼が仲間になるというだけでテンションが上がる。バイ・ラ・ウェイしかないんだけど、バイ・ラ・ウェイがあるだけでもう強い。圧倒的。一方でマリスをいちいち意識しているのが可愛かったりも。

バレス・プロヴァンス (CV:真木将人)

ランスのリックとバレスへの扱いの差は一体何なんだ。リックに対しても特段いいわけではないんだけど、バレスにはほんと容赦ないものな。それでもめげずに接するバレスもタフだ……。いや笑ったんだけどなランスとバレスのやり取りには。

戦闘では地味に強いスキルを持ってたりするから驚く。ノス戦での準 MVP かもしれない。

ジュリア・リンダム (CV:綾瀬あかり) & アテン・ヌー (CV:香澄りょう)

このコンビを仲間にする必要はあったのか。アテンの登場には驚いたけども。

メナド・シセイ (CV:桜川未央)

あーうんボクっ娘はやっぱり苦手なんだな!

ユラン・ミラージュ (CV:壱伊なるせ)

シナリオでも戦闘でも特に見どころがなく、ぶっちゃけ一番印象に残らなかったキャラクタ。

ネカイ・シス (CV:御苑生メイ) & バーニング・B! (CV:牛蛙キタロウ) & イェリコ・コロン (CV:鈴谷まや)

一言でいうとハッスルでよく出てきてくれた人たち。特にイェリコの登場率がやたら高くて困ることが多かった……。