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蝶の毒 華の鎖 ~幻想夜話~

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『蝶毒』ファンディスク。TRUE ED はもちろん BAD ED にも後日談が用意されているあたりがいかにも文華氏の作品らしい。更に二つの後日談に同じモチーフを取り入れたことで上手い対比になっており、より一層の悲哀が漂う。おかげでシナリオ量はそんなにないものの、中身が濃いし CG も相変わらず多いしで不満はなかった。面白かった。

ミニゲームはクイズと占いが収録されていて、クイズは後日談をプレイする前に挑戦したことで本編の内容をほぼ忘れていた私にはちょうどいい復習になった。しかし出題時のあの安っぽい演出は何なんだ……。おまけのギャグシナリオよりこれが一番面白かった。最初に見た時は思わず吹き出してしまったもんなあ。占いは真島でしか挑戦してないけど、何度か通うと寸劇が見られるのが地味に細かい。

絵は相変わらず美しく、エロシーンの一つをとっても体勢やアングルのバリエーションが豊富で万華鏡のごとくくるくる形を変えて色んな絵で魅せてくれたし、見ていて飽きず目の保養になった。この人の絵はまた見たいなあ。

改めて思ったのが『蝶毒』の世界と空気は本当に私の好みにヒットしていたんだなあ、ということだった。描写にはやはり物足りなさもあるが、他の乙女ゲーではやらないだろう展開を持って来てくれるだけでも嬉しい。もうさすがに『蝶毒』のゲームは今後は出ないだろうけど、本編もファンディスクも好みの話でたいへん美味しかった。

野宮百合子

どのルートも TRUE ED 後日談と BAD ED 後日談が対になっているが、百合子のキャラクタも対になっているかのように雰囲気が違う。なのにキャラクタがブレているようには感じられない。それは百合子の気性の激しさと、両親が異常な死に方をして追い詰められていたことを本編をプレイして私が予め知っているからなんだろうなあ。BAD ED 後日談にしても、おかしくなってしまった百合子が壊れる過程やそうなった理由がきちんと描写されている。何より『蝶毒』の世界の妖艶な空気もあるんだろう。ただ今回は百合子の匂いの描写が少なかったのは残念。匂いの描写は淫靡な雰囲気があって好きだっただけに。

ところで前作は絡みの絵で百合子の頬が染まっていなかったのでエロさが半減されていたけど、今回は指摘でも入ったのか頬染めが入っていてエロ可愛くなっていたのが嬉しい。

斯波純一 (CV:茶介)

「散る桜、満ちる月」は読み進めるたびに私の体温が下がっていった。唐突なかごめかごめ、それで毎回必ず当てられる百合子、かと思えば鬼ごっこに突入し二人きりになった後は桜の木の下で行為に耽る斯波夫婦。桜の効果もありそうだけど、最後まで百合子の耳に残るかごめかごめの歌や百合子が何度も鬼役をやらされる件など、現実感がなく見ていて常に薄ら寒さが付き纏っていた。これは TRUE ED の後日談だが、むしろ「鬼火」シナリオの百合子と斯波の見ている夢だと捉えたほうがまだ納得も行く。特にキスシーン CG の二人に影がなかったことが、私に色んな意味で止めを刺した。それとも塗り忘れ?

「鬼火」は泥沼の中で百合子に出会い、百合子を目指して這い上がって来た斯波が再び泥沼へと堕ちていく様が描かれる。それも泥沼から脱出しようと決意したきっかけである百合子を巻き込んで。更にその愛した百合子に殺してほしいと懇願される絶望がいい。そしてあれほど子供が大好きだった斯波が、自分と百合子の間に子が出来たことを喜べず一瞬でも堕胎を考えてしまう皮肉が何とも言えず。本編の感想でも書いたけど、斯波は「百合子を幸せにしたいと願っている一途な男」に見えて実は「百合子を幸せにすることではなく百合子を手に入れること」が一番の目的に摩り替わっていることに本人が気づいていない危うさがあり、そこが増幅されてとうとう爆発してしまったかのような内容だった。

真島が部下を通して百合子が死んだように見せかける提案を持ちかけたのは、戸籍上での野宮家の血の断絶を狙ったからなんだろうけど、その後も再び斯波に声をかけたのは、斯波と百合子の子という「新たな野宮家の血を引く人間」が芽吹こうとしているのを阻止するためなんだろう。結局百合子は産むんだろうけど、真島が存在する限り更なる不幸へと落とされていく気がする。そしてこれこそが真島の「野宮の血への復讐」なら恐ろしい。

野宮瑞人 (CV:平井達矢)

「キャンバスの中の欲望」は斯波に妹離れをしろと言われ、珍しく反論できず吠えるだけの兄様が拝めるのが美味しい。いつも穏やかな人間の荒れる姿ってどうしてこう美味なのか。でも「君のように女は抱くだけの生き物と思っている、脳みそまでが生殖器の男とは違うんだよ!」は吹いたけど。混乱のあまり思わず元主人の言うことにいちいち従ってしまう藤田の可愛さがついてくるのも美味しい。しかしこうして荒れているのを見ると、こちらの瑞人は無理しているように見えるのが何とも……。

「動物のように、欲望を覚えればすぐに組み敷くというようなことを、したいわけじゃない……」

瑞人ははこう言っていたが、正直お兄様は吹っ切れたほうが輝ける気がする。

「開花」は愛している兄のために周りの男と関係を持ち、利用し、やがては真島に到達する百合子の、真島の前で子供のようにあどけない口調と顔で追及する様が印象的だったなあ。激昂するでもなく懇願するでもなく、真島の膝上に乗っていつものようにお願いをする様にゾクゾクさせられた。そして百合子は瑞人のために全部やったことだと言うけど、実はそうでもないところが伺えるのがもう最高じゃないですか。

「だって、お兄様の身も心も、私だけのものなんだもの……」

この台詞は百合子が兄のためというよりは自分のためにやったのだという本音が詰まっていて、聞いた時は思わず震えた。そしてこの凄まじい独占欲は、百合子の父親の偏愛を思わせてそういう意味でも面白い台詞。その偏愛のせいで瑞人は野宮家に引き取られることとなったのに、百合子がその偏愛を兄に向けている、という構図がもう皮肉に満ちていて素晴らしい。このルートは瑞人より百合子の異常な面が際立っていたよーな。そしてその後は義理と兄と実の兄と交えての 3P という倒錯した展開で閉幕。

瑞人のことで印象に残っているのは、瑞人を異常だと詰った秀雄に披露した大演説。内容はとんでもないけど兄様らしさ MAX な上に、何よりあの喋るのも億劫みたいな兄様があんなに熱弁してくれたのがもうやばい。妙な迫力があった。

「君も僕も、骨と肉と血の詰まった皮袋だ。頭で多少余計なことを考えるが、結局食べて、排泄して、交尾して、寝るだけの動物だ」

「愛し合えば交わって、愛し合わなくても交わって、快感を貪って絶頂に達する。君だって散々百合子の中に出したじゃないか。今更取り繕ったって始まらない」

「気持ちよかったんだろ? 初めての女だものね。そりゃあたくさん出すよね。止まんないよね。腰も勝手に動いちゃうよね」

「人間なんて快楽の前じゃ皆同じなんだよ。所詮突っ込んで突っ込まれて、乗って乗られて、体液絞ってよがって悶える、単純な生き物なんだよ」

「君は何を一人で高尚なふりをしているの? そんなだらしない性器ぶら下げて何様のつもりなの? 臭い精液たくさん出してさ。暑苦しい汗たくさんかいてさ」

「みっもとない赤い顔して喘いでたよねえ。白目剥いてよがってたよねえ。豚みたいに鳴いちゃってさあ。ねえ、誰が異常だって? そんなの、君もじゃないか!!」

これを言われた秀雄も泡を吹いて気絶するから思わず笑ってしまった。言葉だけで気絶させるってなかなか出来ないことですよ。さすがお兄様。

真島芳樹 (CV:大石恵三)

「世界を駆けて」は妹と結ばれてからも葛藤する真島が描かれていて、もうこの人はずっと苦しんだままなんだろうなあ改めてと実感させられた。真島は前作のゲーム開始時点でもう詰んでいるキャラクタだと感じていてそこがたまらなく好きなんだけど、それでも真島の苦しみが真島視点で描かれたことでより一層悲痛に伝わってきて、遣る瀬無かったと同時に萌えた。部下に監視させてまで守っていた百合子が攫われた瞬間に訪れた安堵。復讐も成せず愛する妹まで失ったことで訪れたすべての枷からの解放。妹を愛している。だから妹を求めてしまう。なのに妹を愛すると苦しい。だから妹がいないと安心出来る。それでも妹を愛している。だから求めてしまう。この堂々巡りがいい。真島は今後も百合子を愛し続ける限り苦しむことになる。彼が人並みの幸せを得るのは、もう難しい。

一方、夫の仕事や正体を知らされないまま夫を信じようとする百合子も心理的負担が大きそうだけど、真島の言う「兄と妹が惹かれ合う野宮の血の呪い」が存在するのなら、百合子も真島を求めずにはいられないんだろう。百合子が真島を愛し続けてくれることで野宮の血の呪いは証明されてしまう、という皮肉な構図。だからこそ重要な秘密を隠されたままひとりで「姫様」から脱却しようと頑張っている百合子と、秘密と罪と苦しみを一人で背負いながら百合子を守ろうとする真島の、百合子だけが知らされていないすれ違いの中でのひとときの幸せなシーンが和むやら切ないやら苦しいやらでもう。

しかし九州まで逃げてきたのに秀雄に見つかってしまうあたりが……。真島は迂闊王だとは思うが、これは不運としか言いようがない。まさか九州に来てまで見つかるとは思わないもんなあさすがに。斯波の財力で捜索されたらそのうちあっさり見つかってしまいそうな気もするが、今回のことは本当に偶然だったのだし。

「壺中天」は「上海愛玩人形」ED の後日談で、チャイナ服姿の真島だけですでに美味しすぎた。そして真島が一番幸せになれるのはこの展開だよなあ、と改めて実感した。記憶を失くしたわけでもなく気が触れてしまったわけでもなく、百合子は百合子のままで、でも耳が聞こえず目も見えないから真島が触れても相手が誰なのか百合子にはわからない。

「あなたは目も耳もなくしてくれた……ねえ、俺のためなんでしょう? そうなんでしょう……?」

「まるで俺に攫ってくれと言わんばかりじゃないですか……! 俺に罪を犯せと言わんばかりに……!」

もう一つの後日談では百合子を愛する苦しみから逃げる機会が得られたが、こちらでは百合子に何も知られず一人の男として愛せる機会を得てしまったのがある意味で残酷。運命の悪戯に翻弄されている真島が不憫というか。そして真島は百合子を攫ってしまった。このシナリオで真島は何度も百合子を「俺の妹」と口にするが、百合子は聞こえないし周りも日本語がわからないから気兼ねなく言えるんだろう。ずっと秘めていたものを吐き出せる暗い解放感に満ち溢れた言葉が、真島のすべてを表現しているとも言える「俺の妹」。

しかし聴覚と視覚が失われたからこそ、百合子が真島のことを本能的に兄だと感じ取っているのが皮肉でもある。これで百合子の耳か目が回復することがあれば真島ちとっては致命傷になるので、そういう展開も見てみたかった。

このルートの大筋の内容は組織内の内紛なんだけど、真島が刀を持ち出して大立ち回りを演じていて驚いた。青龍刀が出てきた時はシリアスなシーンなのに笑ってしまった。この時に見知らぬ男数人から強姦されかけていたところを真島に助けられた百合子が、見知らぬ異国で優しくしてくれる知らない誰かを好きになるのはわかる気がする。もう百合子には真島(とは知らないけど)しかいないんだから。

藤田均 (CV:チアノーゼ三太夫)

「執事の一生」は藤田が殿様から嫌がらせを受ける話。藤田の話なのに、藤田を苛め倒せて楽しそうな殿様が一番印象に残っている。百合子と藤田の思い出を百合子から聞き出して、それをいちいち模倣していくという陰湿さがたまらない。まあでも唯一の家族となってしまった妹が去ってしまうのを殿様が寂しく思う気持ちはわかる。自分は百合子のために体を売っていてそのことは藤田も知っているのに、百合子を藤田に掻っ攫われたんだから百合子を愛していた瑞人にはたまらないものがあるだろう。でも百合子の幸せのために百合子の身代わりとなって男娼をやっているのだと言うのなら、好きな人と幸せになろうとしている百合子を祝福するべきなのでは……。まあそこで祝福できない殿様の身勝手さが殿様らしいなあとは思うけど。

その後のお仕置きと称した藤田によるスパンキングは物足りなかったが、後にそれを殿様に見せつけて藤田が逆転勝利を噛みしめていたことを知った時は『蝶毒』らしさを感じて面白かった。百合子も知らない水面下の陰湿合戦は攻略対象視点ならでは。

「うわさ」は本編での乳狂ぶりを見ていたからエロシーンに期待してたんだけど、お馬さんごっこ+スパンキングは想定内のレベルに収まってしまって物足りなかった。ただ、その後の藤田の発言で一気に評価は上がった。

「姫様あ、姫様の胎内に私を宿して下さいませ、姫様の中で私は生まれ変わりたい、姫様の子供となって、姫様の乳を吸って、姫様に愛されたい!」

これこれこれこれ。私は藤田の異常なくらいの乳狂ぶりが見たかったんですよ。マゾにはあまり興味がないんだな多分。だからスパンキングは珍しく男性キャラクタの玉が見れたのは面白かったけどそれくらいのインパクトしかなかったので、こうして盛り上げてくれて満足した。そうだよね赤ん坊になったらずっと姫様の乳を吸っていられるもんねー。

あと面白かったのが、百合子が藤田との子をフランスで出産し、その子をフランス在住の兄に押しつけてのうのうと帰国する展開。もう一つのルートで藤田をノリノリで苛めていた兄様がこのルートで手痛いしっぺ返しを食らっているように見えるのがもうアレで、プレイしているこちらとしては笑うべきか同情すべきかで悩まされる羽目になった。しかし百合子と藤田のこの異常な関係は本人たちは幸せそうだし好きにすればいいと思うが、母親からの母乳を藤田に奪われる結果となった子供のことを思うとどーにも……。

尾崎秀雄 (CV:須賀紀哉)

「あなたとワルツを」は夫の家に嫁入りしたした百合子を秀雄が気遣ってやれず、結果百合子の心労や不満が募った末に二人が喧嘩をしてしまう話。新婚夫婦の諍いとしてはよく聞く話だけど、百合子の家は殺人事件があったりで本当にたいへんだったから百合子の辛さは伝わって来たし、そんな状況にあった百合子が兄や執事に再会できて安堵するのも仕方がない。そんな百合子を見て秀雄が不満に思う気持ちもわからないではないけど、だからといって百合子の家を悪く言うのは格好悪い。秀雄はどちらのルートでも秀雄の悪い意味での幼稚なところが出ていて、そこが読んでいて辛い。なんというか読み物の登場人物としては面白いと思える面もあるけど、実際に秀雄のような男がいたらキツいなあと思わせられるのが。結局は仲直りするけど、秀雄はもう一つの後日談が秀逸過ぎてこっちは完全に食われてしまった感。作りも対比になっているから尚更。

「くるくる、くるくる」は文句なし。素晴らしかった。家も捨てられず百合子も捨てられず百合子との堕落した関係をずるずる続けていた中で、「斯波と百合子と子供」の光景と言う現実を直視させられて焦り、身勝手な理由を並べ立てて百合子を引き留めようとする秀雄がこの上なくみっともなく哀れでそこが良かった。斯波に百合子を「解放」してくれとか百合子を「返してくれ」と何の疑問もなく言ってしまえるあたりが特に。それに対する斯波の反論がまた容赦がないから、秀雄の稚拙な面が更に浮き彫りになっていた。

斯波と結婚して子供が産まれ、自分を取り巻く環境が劇的に変化する中で順応していった百合子と、百合子に縋るしかなくみっともなくわめいていた秀雄。この物語は一人で気付かずに滑稽なダンスを踊っていた秀雄が、オーディエンスの斯波にそれを指摘される話。それでも秀雄は踊るのをやめられず、最後には比喩でなく百合子の手を取ってみんなの前で踊り出して口づけ、すべてをめちゃくちゃにしてしまうどうしようもなさがいい。この最後のダンスシーンは、秀雄が一人で破滅へと向かっていく様がスローモーションのように見えてゾクゾクした。そして登場人物の誰もがこの末路を破滅だと認識しているのがたまらない。私は「読者である私がどう感じるか」「読者である私が望んだ結末であるかどうか」よりも「どんな形であっても登場人物が満足しているかどうか」でハッピーエンドを定義するので、BAD ED に位置づけられているような結末であってもハッピーエンドだと解釈することも多い。そういう「傍目から見たら破滅的だけど、当人同士は幸せそうに見える」結末はよく見るが、この「くるくる、くるくる」は誰も幸せにはなれない。紛れもない BAD ED。貴重。そういう意味でも素晴らしかった。大満足。

中でも佐和子さんの不憫さが際立っていた。秀雄は自業自得だが、佐和子さんは巻き込まれただけの被害者でしかない。一途に秀雄を愛して結婚して、二年を経てようやく妊娠して周囲がお祝いムードに包まれている中での夫の暴走。女としても妻としてもこれ以上の仕打ちはない。互いの両親の目の前でやられてしまったのが更にえぐい。秀雄がはっきりと佐和子のことを「どうでもいいだろう」と言ったのも佐和子の耳に届いていたのかどうか。そもそも佐和子さんが妊娠出来たのも、斯波夫婦とその子供の光景を見て自棄酒を食らっていた秀雄が、佐和子の姿に百合子を重ねて抱いてしまったからなのが苦しい。そして我が子が産まれて来ることを喜べない秀雄が最低の一言に尽きる。藤田ルートをやっていた時も思ったけど、歪んだ異常な愛は本人たちが幸せを感じているならもうそれでいいんじゃね、って思えるんだけど、その結果生まれてくる子が可哀想なことにしかならない気配がするのが遣る瀬無く……だからこそ歪んでいるってことなんだろうけど。

天海鏡子 (CV:猫魅愛)

鏡子さんは便利なキャラクタだ。金持ちだから大抵の無茶を通せるし、得体の知れぬ不思議な迫力はあるし、怪しげな闇の世界にも強いし物語を引っかき回すようなぶっ飛んだこともやれる女傑なので、ギャグにしろシリアスにしろエグイ展開にしろこの人を持ってくるとだいたいどうにかなってしまう。でも一番輝いていたのは占い師鏡子さんだよね!

三郎 (CV:三酉)

えー……まさかのイケメン化、なんだけどこれは不満。三郎は本編のビジュアルのままでいて欲しかった。いや綺麗な三郎も面白いし呆気にとられる鏡子夫人というレアなものを拝めただけでも価値はあったけど、三郎はあの三郎だからこそ『蝶毒』を支えるキャラクタだったのになあ……。本編に絡んで来なかっただけマシだけど、女探偵百合子と三郎のギャグシナリオもつまらなかったのが残念。